警備員の派遣場所の決まり方

これから警備員

派遣される現場の隊員への連絡方法

クライアントからの依頼締め切り時間にもよりますが、派遣される現場は前日の夕方には決まっています。

隊員は会社から翌日行く現場の指示を受けます。
指示の連絡方法は電話やメールなど、警備会社ごとで違います。

現場は会社の現場配置担当者によって割り振られます

この現場の割り振りによって、しばしば争い事が発生することになります。

配置担当者はなるべく自宅から現場まで近い隊員を配置するようにします。
しかし隊員のスキルや経験を見ながら配置していくと、必ずしも単純に家から近い隊員を派遣するわけにもいきません。

結局、翌日に行く現場の指示を受ける際に「近くに現場があるのに、なんでそんな遠くまで行かされるのだろう?」という事が起こってしまいます。

現場までの距離は非常に重要です。
警備員は現場まで直行直帰ですので、朝起きる時間に直結します。

交通費を支給しない警備会社の場合などでは死活問題です。

明らかに理不尽な配置が続くようなら、会社にはハッキリ伝えるべきでしょう。
そうしないと配置担当者は「この人はどこに配置しても文句を言わない人だ」という都合のいい人扱いをされてしまいます。

あまり文句ばっかり言っていると嫌われて逆効果になりますので、タイミングを見計らう必要はあります。
ただし翌日の指示を変えさせるような文句は、配置担当者だけでなく他の隊員にも迷惑がかかりますので、なるべく止めてあげてください。

言い方とすれば、
「明日は仕方がないので行きますが、あまりにも現場が遠すぎるので勘弁して欲しいのですが」
こんな感じなら配置担当者も今後は気を使ってくれると思います。

配置担当者との関係は閑散期の割り振りにも影響するかもしれません。
だからといって何でも言いなりになると便利に使われてしまうので、絶妙なバランスが必要となるでしょう。

閑散期の割り振り

警備会社としてもなるべく年間通して受注が見込める顧客が望ましいのですが、そうも言っていられないのが実情です。

車に乗られる方はご存知だと思いますが、年末が近づくにつれ昼夜問わず至る所で道路工事を見かけます。
道路工事のあるところに必ず警備員は必要となりますので、警備会社も多分にもれず年末から年度末にかけては大忙しとなってしまいます。

会社としては人さえいれば利益になるので、数万円の祝い金を出してでも人を募集してかき集めます。
この時期の募集なら立って歩ければ誰でも採用してくれるのではないでしょうか。

この繁忙期は3月頃に突如として終わりを迎えます。
繁忙期が過ぎるとどうなるかというと、繁忙期に採用した大量の警備員に数少ない仕事を割り振らなければなりません。

当然一人あたりに割り振られる現場の数が激減します。
例えば、2月に昼夜連勤などもこなして40勤務していたのが、3月が20 勤務、4月には8勤務にまで減らされてしまうという事態が発生します。(実話)

この人の日当が1万円だったとすると、月の給料が、2月は40万円、3月が20万円、4月には8万円となってしまいます。

繁忙期に稼いだ給料を閑散期のために貯金しておけばいいのですが、人間という生き物はそういう作りになっていません。
特に警備員は日払い給料で宵越しの金は持たない人種の巣窟です。

これでは生活が出来ないと辞めていくのも仕方がありません。
この様な事を毎年繰り返すことによって今の警備業界は成り立っているのです。