かつてあった現場
時にはどうにならないような規制を監督に強いられることもあります。
現場は日勤のガス工事で警備員3人現場でのことです。
片側1車線の道路を1車線つぶして片側交互通行になります。
ここで問題となったのが、
・信号の間際まで規制が伸びている
・交差した道路が国道
という地獄のような環境でした。
交通量ですが、片側交互通行をする道路は信号待ちで10台程度並ぶぐらいで、国道は当然ですが非常に多い状況です。
規制の距離が長いため普通に片側交互通行をやっていたら青信号で一台流せるかどうかといったところです。
信号が変わる直前に国道から曲がってくる車があれば、もう一台も流せないことになります。
こういった場合一番いい方法は、国道からの右左折を禁止してしまう事です。
そうすれば信号待ちの間に車を詰まらせておく事ができます。
ただしこれは道路許可申請時に許可を得ていなければ、勝手に右左折禁止なんてできません。
許可を得ていない場合はどうするかというと、信号が変わる間際の国道からくる右左折の車を無理矢理止めてしまって、信号待ちの車を信号が変わる前に先出しをして規制帯を詰まらせてしまいます。
かなり力業ですが、これしか方法はありません。
ところがこの方法、おまわりさんに見つかると怒られます。
別に交通ルールを違反させている訳ではないのですが、おまわりさんは信号が青になってから発進させなさいと指導します。
そんなやり方だと大渋滞になってしまうと言っても、渋滞してもいいから先出しはしないようにと言われます。
安全を考えればおそらく、おまわりさんの言う通りにするべきだと思います。
しかし、ほとんど車を流せない状態の片側交互通行を丸一日続ける精神力を持った警備員なんていません。
結局、片側交互通行での先出しは必須スキルと言えるでしょう。
本当の解決策
テクニックに頼った誘導は危険なだけで上策ではありません。
このような状況でやらないといけない事は、お客さんを説得することです。
現場に派遣されたら警備のプロですので、こんな片側交互通行はできませんとハッキリ言う事も重要です。