近所の建築現場での警備員の誘導について検討してみます。
現場の状況
新築建物の生コン打ち作業
警備員1名でミキサー車をバック搬入
建築現場の脇道からミキサー車が右折待ち
脇道には信号機なし
右折待ちのミキサー車の後ろにも右折待ちの車両あり
大通りは交通量多め
大通りに面した歩道あり(通行量ほとんどなし)
よくある規制ですが、今回のポイントは搬入車両が右折入場の上にバックでの搬入を一人の警備員で誘導するというところにあります。
私が見た警備員の行動
ちなみに私はミキサー車の後ろに続いている車です。ミキサー車が右折を始めたので大通りの車がいなくなったのかと思ったら、警備員が左側車線の一般車を止めてくれていた模様です。
せっかくなので私もミキサー車に連なって右折しましたが、ミキサー車の挙動がどうも不自然だなと思っていたら右折しきったところでハザードもつけずに突如バックを始めました。
ミキサー車の挙動がおかしかったので車間距離を取っていたから良かったものの、普通はミキサー車のすぐ後ろに止まってしまう車の方が多いぐらいのタイミングでした。
誘導時の危険ポイント
今回の誘導を一人の警備員で行うのは、はっきり言って相当難しい誘導となります。危険となるポイントを一つ一つ見ていきましょう。
工事車両のバック搬入時に歩行者・自転車と接触
現場内に工事車両をバック入場させる場合に最も注意しないといけないのが、歩道を横切る際に歩行者・自転車との接触を防ぐことです。
車同士の接触とは違い、死亡事故にもつながる危険性がありますので通行量が少ないからといって油断しないようにしましょう。
工事車両のバック搬入時に大通りの一般車両と接触
工事車両をバック入場させる場合は、必ず工事車両の後ろの車を止めなければなりません。後ろについた車がバックするスペースを確保してくれるとは限りませんし、追い越しを図る可能性も十分あります。
しかも今回はバックでの右折入場となりますので、両方の車線を止める必要があります。
今回の警備員は一人しかいなかったとはいえ工事車両の後方の車両のケアが全くできていませんでしたので、非常に危険な誘導だったと言えます。
工事車両のガードレールやゲートとの接触
搬入車両の種類によっても危険度は変わりますが、車には必ず死角ができます。警備員は警笛を使うなどして安全に誘導する必要があります。
私ならこうする
危険となるポイントを見ると分かる通り、立つべき位置が離れすぎて警備員一人では非常に難しい誘導となります。
搬入口に面した道路の交通量が少なければまだしも、今回のように交通量が多めの道路では全ての危険を確実に回避するのは困難となります。
もしやるとしたら、一般車両を全て止めてドライバーにこちらの意図を説明して停車したままにしておいてもらった上でバック誘導に専念するというのが理想的でしょう。
しかしながら、こんな事をするぐらいなら現場監督や工事車両のドライバーに右折入場はしないように進言するというのが一番の警備員の仕事だと思います。