警備員は仕事に就く前に一定時間の新任研修を受けることを警備業法により定められています。
これに違反すると警備会社は処罰されますので、もし一切研修せずに明日から現場で働くように言われたなら警備業法違反です。
訴えましょう。
- 警備員の新任研修が警備業法によって定められた義務であること
- 新任研修の具体的な時間と内容、および研修方法の概要
- 研修時間の違いが前職の経験や警備業務検定の有無によって変わること
- 研修だけではカバーできない現場特有の知識や技能の習得方法
警備員新任研修とは
警備員は警備業法という法律で、警備初心者なら20時間以上の新任研修が義務付けられています。(2019年改訂)
よって約3日間が新任研修に割り当てられることになります。
新任研修の内容
新任研修の内容は会社ごと様々ですが、基本的には座学メインで一日中DVDを見て終わるということもあります。
20時間のうち8時間は実地研修が認められていますので、4日のうち1日は現場に出されることがあるかもしれません。
新任研修では法律の説明から現場の説明、誘導の方法等かなり内容の濃い研修になります。
本来ならとても3日4日で終わらせていい内容ではありませんが、会社としては一日でも早く現場に出てくれる方が儲かるので「あとは現場で覚えていってください」ということになります。
1号、2号警備の新任教育時間一覧表
警備員の新任教育は、前職の経歴や経験から必要となる教育時間が異なります。
2019年に警備業法が改正されて、少し時間が短縮されました。
表内の「当該警備業務」というのは、例えば施設警備の資格や経験があった場合に施設警備の仕事に就く場合です。
カテゴリ | 新任教育 |
---|---|
一般の警備員 | 20時間以上 |
一般の警備員で当該警備業務経験者の場合 | 7時間以上 |
一般の警備員で当該警備業務以外の経験者の場合 | 13時間以上 |
警備業務検定合格者で当該警備業務に就く場合 | 免除 |
警備業務検定合格者で当該警備業務に就かない場合 | 10時間以上 |
警備業務検定合格者で当該警備業務に就かないが 当該警備業務経験者の場合 |
3時間以上 |
1号、2号警備以外の警備業務や元警察官だった場合にも別途教育時間が定められています。
新任研修の限界
2号警備については建築現場や土木現場、イベント警備など、現場の種類が多すぎて実際のところ新任研修で全てを網羅することは不可能です。
道路事情も現場ごとでことなるので、とにかく現場の数をこなして経験値を上げていくしか方法はありません。

結局現場で先輩隊員に教わることになりますので、最初のうちは朝なるべく早めに現場へ着き、先輩隊員に指導をお願いする事をお勧めします。
新任研修でこれだけは覚えよう
実際に現場に出てみないと研修だけでは中々イメージするのが難しいとは思いますが、誘導棒の振り方だけは完璧に覚えるようにしてください。
お年を召した方などは咄嗟に体が動かないことも多いと思いますので、家に帰って復習するぐらいのことはやって欲しいと思います。
また、意外と自分のやっている動作は自分では解らないものです。鏡の前で実際にやってみて相手から自分がどう見えいるかを確認することをお勧めします。
何故これほどまでに誘導棒の振り方にこだわるかというと、車両に対してコチラの意図が伝わらなければ貴方自身が危ないからです。
道路の真ん中で訳のわからない行動をしていたら簡単に車に引かれます。
さらにもう一つの理由は、先輩隊員は誘導棒の振り方だけで貴方が使える使えないの判断をしてしまう傾向にあるためです。
一度使えない人判定が下されると、もうその日のうちに覆ることはありません。
先輩隊員からの当たりも強くなりますので、その日は疲れる一日となるでしょう。
3つ4つの合図を鏡の前で振って覚えるだけですので、楽しく働くために是非実行してみてください。
警備員の新任研修まとめ
記事のポイントをまとめます。
✅新任研修の義務時間は警備初心者に対して20時間以上とされている
✅研修内容は会社によって異なるが、基本的には座学が中心である
✅研修では法律の説明から現場の概要、誘導方法などが教えられる
✅新任教育時間は前職の経験によって異なり、特定の警備業務経験者は研修時間が短縮される
✅警備業務検定合格者は、対象業務に就く場合教育時間が免除される場合がある
✅2号警備の新任研修では、多岐にわたる現場特性を網羅することは難しい
✅現場での先輩からの指導が不可欠で、早めに現場に着くことで学びが深まる
✅誘導棒の振り方は現場での安全と効率的な指示伝達に必須である
✅誘導棒の正しい振り方を鏡でチェックすることが推奨される
✅先輩隊員は誘導棒の振り方で新入りの能力を判断する傾向にある